原価低減基本方針完全教祖マニュアル

今日はコスト削減をしつくした企業向けの戦略

これまでずっと話をしてきていていますが

そのコスト削減の基本方針について改めてちょっと整理をして

お話をしてみたいと思います

じゃあその基本方針って何ということなんですけど

色んな組み立て方、情報の整理の仕方がありますが

今日はその方針と言っても扱っている

原材料、部品の物理的な削減なのか

時間に着目してどれだけ短期間でより大きな成果を上げるかとか

今まで長時間でやっていたものを短時間で済ますという時間的な削減なのか

それから販売量の拡大、金額の拡大

これは購買部門が単独でできる話ではなくて

営業部門やマーケティング部門の協力が必要になりますが

できるだけ多く製品が売れると購買部門としては

原材料の調達の単位、ロットが増えて購入単価が下がります

それから品質が安定します

更には量産化することで途中の加工だとか

経費、1個あたりのコストがどんどんどんどん下がってきます

ということなので少量多品種が求められる現在ではありますが

どうやって販売量を増やして購買の状況を良くするか

という発想、そしてサプライヤーの見直し

サプライヤーを変更する

既存の取引先で満足がいかない、ないしは問題があるないしは

その1社だけでは対応しきれないというような時に

2番目のサプライヤー

3番目のサプライヤー

予備サプライヤー

日本国がないだけではなくて海外を含めて検討するという販売先の変更

さらに無駄の排除

どうやって今まで申し上げた

時間の話や原材料の話、在庫の話

様々な無駄が減らせるか

時間の無駄は時間短縮になりますし

在庫の無駄は適正在庫で

在庫を絞るということになりますし

原材料の無駄、ロスを減らす

うまく1つの原材料の中から捨てるところをなくすために

コンピュータを使いながらも最適な材料を取る

切断の方法を考えると

色んなことがあります

更にリサイクルだとか再生利用だとか

失敗した原材料も、もう一度再投入するとか

ペイントの中でも塗装で吹きつけで

つかなかったものを仕立て

トレーで回収して

もう1回異物を取り除いて再度を使うというような取り組みとか

さらには付帯費用の削減

いわゆる間接資材、出張旅費もそうですし

移動、交通費だとか

梱包、運送費だとか

税金やその他保険、ありとあらゆる費用、電気、ガス、水道の

水道高熱、エネルギーコスト

それから社員の人件費、福利厚生費、教育費それから防災対策だとか

環境対策だとかそういったものも含めて

どこまで削減の対象とするか

どこまでが購買の守備範囲で

どこまでは総務や経理、人事、生産部門、設計部門

アフターサービス部門、営業部門、マーケティング部門

色んなところに分担してもらう

ないしは共同で取り組みというようなことを考えていく

 

この中で全てを同時にいっぺんにやれるわけがないので

中長期的に取り組む

例えば3年計画5年計画で

今年はこれをメインにやっていきましょうとか

今年はこのサプライヤーを重点的に集中的に絞っていきましょう

とかっていうことを短年ごとで考えるのではなくて

5年10年長いスパンで

取り組んでいきましょういうことです

そのための基本方針

景気変動なので短期的に取り組まなければいけないものとか

新しい技術

例えば排気ガス規制のために

どうしても今のエンジンでは使えなくなるから

次の設計変更ないしは

ディーゼルやガソリンエンジンではだめなので

ハイブリッドにしますとか

電気自動車になるので電池を開発しますとかということになると

それは5年とか10年とか

場合にはもっと長い期間をかけて

開発していくことになりますので

それに合わせて単に調達するだけではなくて

どうやって品質の良いコストの安いものを

調達するかというものを計画的にやる

 

実際に大事なのはその通りになかなか

実際はマーケットが動かない

経済が今年のように想定外の動きをするというリスクを常に考えて

予備のプランだとか代替措置

リスク管理ということをしていく必要があります

その時になって慌てて予想通りじゃなかったから

どうしようということではなくて

こうなったときにはこうしよう

プラスになったときは

こういうプラン、A案、B案、C案

逆にマイナスになったときには

D案、E案みたいな形で

いくつも準備をしておく必要があります

そのために多大な時間を割く必要はありませんし

その通りにならない

どんどんどんどん刻々と変化していくので

それはラフな作り方でいいと思います

メインの考え方、方針を決めたらえそれだけを貫くのではなくて

その通りにいかなかったときのための予備を

おおよそ決めておくと

実際にそのように、当初の計画通りにいかなかった時には

B案やC案、どっちにしようかとか

ミックスで行こうとか

さらなる新しい情報を追加して

B案’、C案予備

ないしはその組み合わせで行こうとか

ある程度ラフな準備がされていれば慌てることはないんですけれども

結構その準備をしていないことが多いです

今年のいろいろな対策についても

みんな想定をしていなかったと思うんですね

でも想定をして、こういうことだからこうなるということではなくて

もし予想通りとか計画通りにいかなかった時に

こうしましょういうことをおおよそでもラフでも準備しておけば

そこからの速さが競合他社との差になって有利に働きます

購買の新規サプライヤーだとか、新しい原材料、部品

新規技術の調達で他社を先んじて

有利に条件を交渉して調達をするということもそうなんですけれども

先んずれば人を制すという発想ですけれども

今申し上げた基本方針のどこにその時々で

時間とリソース、人的な配分を傾斜させて取り組んでいくか

ということをぜひ考えて頂きたいなと思います

ぜひ予定通りにいかないことが多いので

そのいかなかった時にどうするかという準備

それから必ずスケジュールには予備の何もしない

という余裕を作ってほしいなと思います

きっちりで埋め込んでしまうと1個が崩れると

その後全部が無駄になってしまいます

どこかで予備の時間

予備の原材料も

みんなそうなんですけれども

予備を持っておくことで

そこで調整が付けばその手前で大きな変更があった時に

その先、1からまた全部やり直しになるのか

部分的なリカバーがあれば

その後、細かい部分的な修正で継続できるのか

この差は非常に大きいです

これが時間を無駄にしないということにも繋がっていきますので

ぜひそういったことを考えて

購買の仕事を取り組んで欲しいと思います