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投稿日:2026年10月17日

STB340・STB410(JIS G 3461)の発注での指定——熱交換器用鋼管の厚さの許容差と押し広げ性

この記事のポイント(結論先出し)

STB340・STB410・STB510 は JIS G 3461(ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管)の管で、ボイラの水管・煙管・過熱器や、化学工業・石油工業の熱交換器・コンデンサ管など、管の内外で熱を受け渡すための管に使う。ただし加熱炉用鋼管と低温熱交換器用鋼管には適用しない[1]。配管用の STPG と違い、寸法は外径×厚さで指定し、厚さの許容差はマイナス側が 0で、プラス側は区分ごとに決まっている(熱間仕上げ継目無鋼管の薄肉の区分はプラス側を規定しない)[1]。注文時に提示しなければならないのは種類の記号・製管方法と仕上げ方法・寸法の 3 つである[1]。水圧試験は、注文者が圧力を指定しなければ式で求めた圧力(10 MPa を超える場合は 10 MPa)で行い、非破壊試験に代えるかどうかは注文者が指定できる[1]。熱交換器用に限り引張強さの上限(表の値+120 N/mm²)を指定でき、取引ではマイナス側 0 の許容差を見込んだ「標準単位質量」が使われている[1]。

STB(JIS G 3461)は「熱を受け渡すための管」の規格

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JIS G 3461 は、管の内外で熱の授受のために使用する炭素鋼鋼管について規定する。例として、ボイラの水管・煙管・過熱器・空気予熱器などに用いる管と、化学工業・石油工業の熱交換器・コンデンサ管・触媒管などに用いる管を挙げている。ただし、加熱炉用鋼管と低温熱交換器用鋼管には適用しない[1]。注記によると、通常は外径 15.9 mm〜139.8 mm の管に適用されている[1]。現行版は 2023 年 12 月 20 日改正である。

同じ鋼管でも、流体を運ぶ配管用の STPG(JIS G 3454)は「呼び径×スケジュール番号」で寸法を決め、厚さの許容差もプラス・マイナスの両側に付いている[1][5]。熱交換器の伝熱管は、管板に通して拡管したり、U 字に曲げたりして使う部品なので、寸法の決め方と保証の項目がかなり違う。配管用の STPG についてはSTPG370(JIS G 3454)の発注での指定で扱った。この記事は、STB を発注するときに決めること、受け取るときに確かめることに絞る。

ボイラや圧力容器の部品として使う場合は、使える材料や設計の考え方を、その設備に適用される法令・技術基準が決める。規格の附属書(参考)も、JIS G 3461 の寸法体系は国内の強制法規に引用されているため、対応国際規格に合わせず現状のままにしていると説明している[1]。購買の側では、図面の「STB」がどの基準のもとで指定されたものかを設計に確かめてから手配する。

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種類は 3 つ:STB340・STB410・STB510

種類の記号は STB340・STB410・STB510 で、数字は引張強さの下限(N/mm²)である。管はキルド鋼を用いて製造する[1]。規格の表 3・表 4 から主な値を抜き出すと次のとおりである[1]。

種類 C Mn 引張強さ 降伏点又は耐力 伸び(外径 20 mm 以上)
STB340 0.18 % 以下 0.30〜0.60 % 340 N/mm² 以上 175 N/mm² 以上 35 % 以上
STB410 0.32 % 以下 0.30〜0.80 % 410 N/mm² 以上 255 N/mm² 以上 25 % 以上
STB510 0.25 % 以下 1.00〜1.50 % 510 N/mm² 以上 295 N/mm² 以上 25 % 以上

伸びは外径で区分が分かれていて、上の表は外径 20 mm 以上の値である。外径 10 mm 以上 20 mm 未満では 30・20・20 %、10 mm 未満では 27・17・17 % とされている[1]。りん・硫黄の上限は 3 種類とも 0.035 % で、注文者が製品分析を要求した場合は JIS G 0321 の許容変動値を適用した値で判定する[1]。

熱交換器用なら、引張強さの上限を指定できる

表 4 の注は、熱交換器用に限り、必要がある場合には注文者が引張強さの上限を指定してもよく、その上限値は表の値に 120 N/mm² を加えた値とする、としている[1]。STB340 なら 340〜460 N/mm² の範囲になる。上限を付けないと、強さの規定は「以上」だけなので、硬めの管が届いても規格上は合格になる。管板への拡管で管の硬さを気にする設計なら、この上限の指定と、後で触れる硬さの特別品質規定(Z1)を組み合わせて使うことを設計と相談するとよい(当方の提案)。

製管方法・仕上げ方法と熱処理

製管方法は継目無し(S)と電気抵抗溶接(E)で、仕上げ方法は熱間仕上げ(H)・冷間仕上げ(C)・電気抵抗溶接まま(G)である。表示は STPG と同じ 5 通りの記号(-S-H、-S-C、-E-G、-E-H、-E-C)で行う[1]。

STB は、配管用の鋼管と違って熱処理が種類と仕上げ方法ごとに決められている。STB510 はどの仕上げ方法でも焼ならしである。STB340・STB410 は、熱間仕上げ継目無鋼管が製造のまま(必要に応じて低温焼なましか焼ならし)、冷間仕上げ継目無鋼管が低温焼なまし・焼ならし・完全焼なましのいずれか、電気抵抗溶接まま鋼管と冷間仕上げ電気抵抗溶接鋼管が焼ならし、といった組合せになる[1]。受渡当事者間の協定で、表と違う熱処理にしてもよい[1]。ミルシートでは、受け取った管の製造方法の記号と熱処理が表 2 の組合せと合っているかを見る。

電気抵抗溶接で作る管は、外面と内面の溶接ビードを管の形状に滑らかに沿うように除去する。協定によって内面のビードを溶接のままとしてもよい[1]。外観の規定では、電気抵抗溶接鋼管の溶接部内面の盛り上がりを 0.25 mm 以下とし、外径 50.8 mm 以下かつ厚さ 3.5 mm 以下の管では、注文者が 0.15 mm 以下を指定してもよい[1]。管の中に別の部品を通す設計や、内面の流れを気にする設計では、この指定の有無で使い勝手が変わる。

寸法は外径×厚さ。厚さの許容差はマイナス側が 0

STB の寸法は外径と厚さで表し、規格の表 6 に外径 15.9 mm から 139.8 mm まで、厚さ 1.2 mm から 12.5 mm までの組合せと単位質量が載っている。協定によって表にない寸法としてもよい[1]。管の表示も「外径及び厚さ」で行う[1]。

発注で一番気をつけたいのが厚さの許容差である。表 8 の厚さの許容差は、どの区分もマイナス側が 0 である。プラス側は区分ごとに値が決まっているが、熱間仕上げ継目無鋼管の薄肉の区分(厚さ 2 mm 未満など)はプラス側を規定しない(表 8 の注 a))。たとえば外径 40 mm 未満・厚さ 2 mm 未満の管なら、冷間仕上げ継目無鋼管が +0.4 mm/0、電気抵抗溶接鋼管が +0.3 mm/0 である[1]。つまり注文した厚さは、実質的に「最小の厚さ」として扱われる。配管用の STPG が、熱間仕上げ継目無鋼管の厚さ 4 mm 以上で +15/-12.5 % と両側に許容差を持つのとは考え方が違う[5]。

項目 STB(JIS G 3461) STPG(JIS G 3454)
寸法の表し方 外径×厚さ 呼び径×スケジュール番号
厚さの許容差 マイナス側 0。プラス側は区分ごとに規定(熱間仕上げ継目無鋼管の薄肉の区分は規定しない) プラス・マイナスの両側(電気抵抗溶接部はマイナス側だけ適用)
押し広げ性 外径の 1.2 倍に押し広げて割れないこと(外径 101.6 mm 超は要求時) 規定なし(へん平性・曲げ性)
水圧試験の圧力 式で計算(上限 10 MPa)か注文者の指定 スケジュール番号ごとの下限圧力
注文時の提示事項 種類・製管方法と仕上げ方法・寸法 種類・製管方法と仕上げ方法・亜鉛めっきの区分・寸法

熱間仕上げ継目無鋼管で厚さ 5.6 mm 以上のものには、偏肉の許容差(同一断面の最大厚さと最小厚さの差を注文厚さで割った値が 22.8 % 以下)も付いている[1]。外径の許容差は製造方法と外径で分かれ、たとえば外径 25 mm 以上 40 mm 未満なら、冷間仕上げ継目無鋼管と冷間仕上げ電気抵抗溶接鋼管が ±0.15 mm、熱間仕上げ電気抵抗溶接鋼管と電気抵抗溶接まま鋼管が ±0.20 mm、熱間仕上げ継目無鋼管は外径 100 mm 未満で +0.4/-0.8 mm である[1]。管板の穴径を決めるときは、使う製造方法の外径の許容差を見てから決める。

重さで見積もるときは「標準単位質量」に注意

表 6 の単位質量は、注文した外径と厚さから 1 cm³ の鋼を 7.85 g として計算した値である。ところが表の注記は、取引においては標準単位質量が用いられており、熱間仕上げ継目無鋼管ではこの表の数値の 15 % 増、冷間仕上げ継目無鋼管では 10 % 増、電気抵抗溶接鋼管では 9 % 増の値が使われている、と書いている[1]。規格は理由を書いていないが、厚さの許容差がマイナス側 0 なので、実際の管は注文寸法から計算した値より重くなりやすい。重量単価で見積もる場合、どちらの質量で計算した価格なのかを確かめないと比較を誤る。鋼材の重量計算の手順は鋼材の重量計算で扱った。

長さの許容差

長さの許容差もマイナス側が 0 である。外径 50 mm 以下の管なら、長さ 7 m 以下で +7 mm、7 m 超 10 m 以下で +10 mm、10 m 超 13 m 以下で +13 mm、13 m 超で +15 mm。外径 50 mm を超える管は 7 m 以下で +10 mm、7 m 超 10 m 以下で +13 mm、10 m 超で +15 mm。協定によって +30 mm/0 としてもよい[1]。熱交換器の胴の長さに合わせて切りそろえる管なら、この許容差で足りるかを図面で確かめる。

押し広げ性・へん平性・展開性

STB には、伝熱管として使うための性質が規定されている。押し広げ性は、管の端を頂角 60° の円すい形の工具で外径の 1.2 倍にらっぱ形に押し広げたとき、割れを生じてはならない、というもので、外径 101.6 mm を超える管は注文者の要求がある場合に適用する[1]。へん平性は、種類ごとの定数(STB340 は 0.09、STB410 は 0.08、STB510 は 0.07)を使った式の距離まで押しつぶして割れないこと。電気抵抗溶接鋼管には、溶接線を頂点として展開しても溶接部に割れが生じないという展開性もある[1]。

継目無鋼管の押し広げ試験とへん平試験は、特に注文者の指定がない限り省略してもよい。ただし注には、試験は製造業者の判断で省略してもよいが、性質は規定を満足しなければならない、という意味だと書かれている[1]。ミルシートにこれらの試験結果が無くても規格違反ではない。試験結果を書面で残したいなら、注文時に試験の実施を指定する。

水圧試験の圧力は式で決まる

STB は、水圧試験か非破壊試験のどちらかを管 1 本ごとに行い、どちらによるかは注文者の指定による。指定がない場合は製造業者の選択とされている[1]。水圧試験の圧力は、注文者が圧力を指定しない場合、P=2st/D(s は表 4 の降伏点又は耐力の規定最小値の 60 %、t は厚さ、D は外径)で計算し、10 MPa を超える場合は 10 MPa とする[1]。

たとえば STB340 の外径 50.8 mm・厚さ 2.3 mm の管なら、s=175×0.6=105 N/mm² で、P=2×2.3×105÷50.8 で約 9.5 MPa になる。同じ STB340 でも外径 25.4 mm・厚さ 2.0 mm なら計算値は約 16.5 MPa で、10 MPa に抑えられる。注文者が試験圧力を指定する場合は、10 MPa 未満は 0.5 MPa 刻み、10 MPa 以上は 1 MPa 刻みで指定し、指定圧力が式の値か 10 MPa を超える場合は協定による[1]。この圧力も製造時の試験条件で、熱交換器の設計圧力そのものではない。

非破壊試験を選ぶ場合、超音波探傷は JIS G 0582 の人工きず区分 UD、渦電流探傷は JIS G 0583 の区分 EY の対比試験片の信号を警報レベルとする[1]。非破壊検査の指定の考え方は非破壊検査を発注で指定するとき、組み上げた機器の漏れ試験は気密試験・リークテストを仕様に入れるときで扱った。

特別品質規定 Z1〜Z4 と U 字曲げ加工管

附属書 JA には、受渡当事者間の協定で適用する特別品質規定が四つある。取引では記号で表すことがあり、指定した管の表示には記号 Z が付く[1]。

1. 硬さ(Z1)
ロックウェル硬さ(3 か所の平均値)で STB340 が 77 HRBW 以下、STB410 が 79 HRBW 以下、STB510 が 92 HRBW 以下。厚さ 2 mm 以下の管には試験を行わない。

2. 高温引張試験における降伏点又は耐力(Z2)
値と試験温度は協定による。同一溶鋼ごとに試験する。

3. 超音波探傷試験(Z3)
人工きず区分 UA か UC を探傷感度の基準とし、管 1 本ごとに行う。区分は注文者が指定し、指定がなければ製造業者による。

4. 渦電流探傷試験(Z4)
人工きず区分 EU・EV・EW・EX のいずれかを基準とし、管 1 本ごとに行う。区分の決め方は Z3 と同じ。

U 字曲げ加工管は協定によって製造し、附属書 JB による。冷間曲げで作り、曲げ半径は管の外径の 1.5 倍以上、曲げ部の熱処理は通常行わない(注文者の要求があれば協定してもよい)。曲げ部の外径変化量・厚さ減少率・ピッチの許容差と、曲げ後の長さの許容差が決められている[1]。曲げ部の寸法測定は、同じ時期に曲げた同一寸法の管のうち、最小曲げ半径のものから 1 本を採って行う[1]。U 字管を外注する場合は、最小曲げ半径と曲げ部の熱処理の要否を図面で決めておく。管の曲げ加工の発注そのものはパイプ曲げの指定で扱う。

STB では足りないとき:STBA・ステンレス TB・STBL

伝熱管にも、材料と温度で別の規格がある。それぞれの規格の適用範囲と種類は次のとおりである[1][2][3][4]。

規格 対象 種類の例
JIS G 3461 ボイラ・熱交換器用の炭素鋼鋼管(加熱炉用・低温熱交換器用を除く) STB340・STB410・STB510
JIS G 3462 ボイラ・熱交換器用の合金鋼鋼管(加熱炉用・低温熱交換器用を除く) モリブデン鋼 STBA12・STBA13 とクロムモリブデン鋼 STBA20〜STBA26 の計 8 種類
JIS G 3463 ボイラ・熱交換器用のステンレス鋼鋼管(加熱炉用を除く) SUS304TB・SUS316LTB など
JIS G 3464 低温熱交換器用鋼管 STBL380(炭素鋼)、STBL450・STBL690(ニッケル鋼)

使ってはいけない組合せは、STB を低温の熱交換器に回すことである。JIS G 3461 は低温熱交換器用鋼管を適用範囲から外していて、低温用には STBL の規格がある[1][4]。STBL は焼ならしや焼入焼戻しなどの熱処理を決めた規格で、吸収エネルギーの規定もある[4]。もう一つは、配管用の STPG や構造用の STK を、外径が近いからと伝熱管の代わりに使うことで、厚さの許容差や押し広げ性の保証が無い。温度・腐食・圧力の条件からどの規格にするかは設計が決め、購買は仕入先から代替を提案されたときに設計の承認を取る。

ミルシート(検査文書)で確かめること

JIS G 3461 の報告の箇条は、製造業者は特に指定がない限り検査文書を注文者に提出しなければならず、種類は注文時に特に指定がない場合は JIS G 0415 の検査証明書 3.1 によるとしている。表 3 にない合金元素を意図的に添加した場合は、その含有率を検査文書に付記する[1]。商社を通して買う場合、中間業者は注文者の要求があるとき製造業者の検査文書の原本か複製を提出しなければならず、修正や追加を行ってはならない[6]。区分の違いはミルシートの区分で扱っている。

受入では次を突き合わせる。

1. 種類の記号と製造方法の記号
STB340 などの種類と、-S-C などの記号が注文どおりか。熱処理が表 2 の組合せと合っているか。

2. 寸法
外径と厚さ。厚さはマイナス側 0 なので、注文厚さを下回る値が無いか。

3. 機械的性質
引張強さ・降伏点又は耐力・伸び。上限を指定したなら、その範囲に入っているか。

4. 水圧試験か非破壊試験か
どちらで保証されているか。試験圧力を指定したなら、その圧力で試験されているか。

5. 特別品質規定
Z1〜Z4 を指定したなら、その結果。

注文書に書く項目

JIS G 3461 は、注文者が注文時に少なくとも種類の記号、製管方法と仕上げ方法、寸法を製造業者・加工業者・中間業者に提示しなければならないとしている[1]。これに試験と付帯の指定を加えた例を示す。様式は決まっていない。

「材質:JIS G 3461 STB340-S-C(冷間仕上げ継目無鋼管)。寸法:外径 25.4 mm×厚さ 2.0 mm、長さ 6 000 mm。試験:管 1 本ごとの渦電流探傷試験(附属書 JA の Z4、人工きず区分は別紙による)。熱交換器用につき引張強さの上限を表 4 の注 a) により指定する。検査文書:JIS G 0415 の検査証明書 3.1。種類・製造方法・寸法の変更は事前承認を要する。」

U 字管なら、曲げ半径(外径の 1.5 倍以上)、曲げ部の熱処理の要否、曲げ後の直管部の長さを加える。重量単価の見積なら、計算質量と標準単位質量のどちらで比べるかも書いておく。

よくある質問

STB の厚さは「最小厚さ」と考えてよいですか

JIS G 3461 の厚さの許容差はマイナス側が 0 で、プラス側は区分ごとに決まっている(熱間仕上げ継目無鋼管の薄肉の区分は規定しない)[1]。注文した厚さを下回る管は不合格になるので、実質的には最小の厚さとして扱われる。設計が平均厚さで計算している場合は、注文する厚さの決め方を設計と確かめる。

水圧試験の圧力は指定しないといけませんか

指定しなければ、P=2st/D で計算した圧力(10 MPa を超える場合は 10 MPa)で試験される[1]。それより高い圧力が要るなら指定し、式の値か 10 MPa を超える場合は協定になる。水圧試験に代えて非破壊試験を求めることもできる。

STB410 の代わりに STPG410 を使ってもよいですか

STPG は配管用の規格で、厚さの許容差の考え方も押し広げ性の保証も違う[1][5]。熱交換器の伝熱管として使う部位なら、規格を替える前に設計の承認を取る。

まとめ

STB は JIS G 3461 のボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管で、加熱炉用と低温熱交換器用には適用しない。寸法は外径×厚さで指定し、厚さの許容差はマイナス側 0 なので注文厚さは実質的に最小の厚さになる。重量で見積もるときは、取引で使われる標準単位質量(15・10・9 % 増)に注意する。注文時には種類・製管方法と仕上げ方法・寸法を提示し、水圧試験と非破壊試験の選択、熱交換器用の引張強さの上限、Z1〜Z4、U 字曲げの条件を決める。合金鋼は STBA、ステンレスは SUS-TB、低温用は STBL の規格を使い、STB や配管用の管をそのまま回さない。検査文書は指定がなくても検査証明書 3.1 で出る。

同じ束では、圧力配管用炭素鋼鋼管 STPG370、銅管 JIS H 3300、丸鋼の寸法許容差、鋼材の定尺と切断の発注も扱う。

出典・参考資料

  1. JIS G 3461:2023 ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管(日本産業標準調査会 JIS 検索で閲覧/2023 年 12 月 20 日改正)
  2. JIS G 3462:2023 ボイラ・熱交換器用合金鋼鋼管(日本産業標準調査会 JIS 検索で閲覧/2023 年 12 月 20 日改正)
  3. JIS G 3463:2023 ボイラ・熱交換器用ステンレス鋼鋼管(日本産業標準調査会 JIS 検索で閲覧/2023 年 12 月 20 日改正)
  4. JIS G 3464:2023 低温熱交換器用鋼管(日本産業標準調査会 JIS 検索で閲覧/2023 年 12 月 20 日改正)
  5. JIS G 3454:2026 圧力配管用炭素鋼鋼管(日本産業標準調査会 JIS 検索で閲覧/2026 年 5 月 20 日改正)
  6. JIS G 0415:2024 鋼及び鋼製品-検査文書(日本産業標準調査会 JIS 検索で閲覧/2024 年 6 月 20 日改正)

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